夫婦はどんな時に離婚できるのか?

夫婦はどんな時に離婚できるのか?

結婚も離婚も法律行為です。法律を理解することが第一歩なのです。
「知らなかった」は通用しません。まずはこちらで離婚の基礎知識を勉強してください。

夫婦はどんな時に離婚できるのか?
離婚には大きく分けて二つの種類があります。
●協議上の離婚
●裁判上の離婚
さて、夫婦はどんな時に離婚できるのか?
この漠然とした問題は離婚の種類において大きく異なります。
まず、協議上の離婚の場合、離婚の理由は何でも構いません。
・顔が見たくない。
・別に好きな人ができた。
・何となく離婚したい。

どんな理由でも離婚できます。
俗に言う、“別居○年で離婚”なんて条件はいっさいありません。
しかし、協議上の離婚の場合には、協議が成立していることが前提です。
簡単に言うと、離婚することをお互いが納得しているということです。
どんな理由であっても、夫婦揃って離婚することに合意していることが条件です。

夫婦は、その協議で、離婚をすることができる。

もう一つの離婚の種類が裁判上の離婚です。
これは協議上の離婚のように簡単ではありません。確固たる離婚の理由が必要です。

裁判上の離婚の場合には離婚原因が定められています。
ちょっと法律上の規定を見てみましょう。

民法第770条(離婚原因)
夫婦の一方は、次の場合に限り、離婚の訴えを提起することができる。
1 配偶者に不貞な行為があったとき。
2 配偶者から悪意で遺棄されたとき。
3 配偶者の生死が3年以上明らかでないとき。
4 配偶者が強度の精神病にかかり、回復の見込みがないとき。
5 その他婚姻を継続し難い重大な事由があるとき。

それでは、5つの離婚原因を一つ一つ解説します。

1 配偶者に不貞な行為があったとき
さて、不貞行為とはなんでしょう?
民法では、『配偶者のあるものが自由な意志に基づいて、配偶者以外の異性と性的関係を持つこと』とあります。

俗に言う浮気です。
さて、浮気とはなんでしょう?
この定義ははっきり言って人それぞれ違います。キスを浮気と考える人もいますし、異性のことを考えるだけでも浮気と考える人もいます。定義は存在しません。

ここで説明する浮気とは肉体関係に限定します。

『一回の浮気だけで離婚できるの?』
よく質問されます!
1回だけ許す・・・、3回浮気したから離婚など・・・
法律では回数の指定はありません。

法律には『一切の事情を考慮して婚姻の継続を相当と認めるときは、離婚の請求を棄却することができる。』とだけあります。

1回だけの浮気(不貞行為)を理由に離婚が出来なかった例もありますが・・・


2.配偶者から悪意で遺棄されたとき。
悪意で遺棄とは?
聞きなれない言葉だと思います。
悪意で遺棄とは、正当な理由もないのに、同居しない場合や、夫婦生活の協力を拒否したり扶養義務を怠ったりする事です。
夫婦は同居し、互に協力し扶助しなければならないのです。

例えば、妻や夫が浮気相手と暮らしだし、家族へ生活費も渡さずにほったらかしにしている場合や、健康で能力的に問題がないにも関わらず夫が仕事をせず協力も扶助もしない場合など 、悪意の遺棄になることもあります。

3.配偶者の生死が3年以上明かでないとき。
配偶者が3年以上、生きているのか死んでいるのかわからない状態であり、その状態が続いている場合には、民法に基づき離婚を請求することができます。この場合、生死不明になった原因やその方の過失が問われることはありません。

この場合、客観的に見て生きているのか死んでいるのかわからないことが条件です。たまに見かけるが住所は判らない場合や、電話は来るがどこにいるのかがわからないなどという場合には、この『配偶者の生死が3年以上明かでないとき』には該当しません。

さて、離婚判決が出た後に相手がひょっこり現われたらどうしましょう?
その場合、判決が出た後であれば、離婚の効力に影響はありません。ただし、判決確定前に相手が死んでいることが明らかになった場合、離婚は無効になり、死亡時に婚姻が解消したことになります。
では、配偶者の生死が3年以上明かでないときの3年とはいつからのことなのでしょうか?
これは、行方不明になったことを知った日から3年という意味です。
家を出た日や最後に電話があった日が3年の起算点となります。

4.配偶者が強度の精神病にかかり、回復の見込がないとき。
ハッキリ言いまして、認定されるケースが少ない離婚原因です。
裁判所はよほどの事が無い限り、配偶者の精神病を原因に離婚を認めない傾向にあります。

前項の『配偶者から悪意で遺棄されたとき』で説明した通り、夫婦は互に協力し扶助しなければなりません。強度の精神病に掛かったからハイさようならではあまりにも酷です。
こんな時こそ、助け合わなければならないと思うのは古い人間でしょうか?

5.その他婚姻を継続し難い重大な事由があるとき。
暴力
性的不能
親類との不仲、不和
あまりにも熱心過ぎる宗教活動
金銭問題(ギャンブルや借金等)
犯罪で服役している

これらはあくまでもアウトラインです。
この『その他婚姻を継続し難い重大な事由があるとき』については、これまでの4つの離婚事由のように具体的ではなく、抽象的でその内容はあきらかになりません。
弁護士など専門家へご相談することが望ましいでしょう!

 

この様に、協議離婚以外は嫌いになったから離婚できる!という単純なことでは離婚はできません。

結婚も離婚も法律行為ですので、法律に従って手続きを進める必要があります。

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